貴重書公開展とは

鹿児島大学附属図書館で所蔵する、島津家関連の書籍コレクションである玉里文庫をはじめとする各種貴重書は、鹿児島の文化遺産として価値の高い資料です。
平成11年度に、大学創立50周年を記念して玉里文庫を初めて一般に公開し、本学を会場に第1回の展示会および記念講演会を開催しました。平成12年度からは、大学内だけでなく県内各地でも、展示会と記念講演会を毎年実施してきました。平成21年度からは、資料館等との合同企画展(隔年ベース)を開催する等、展示内容の一層の充実を図っています。

海を駆ける ―東アジア世界の海域交流、その光と陰<薩摩、琉球、明・清>―

平成22年度の附属図書館貴重書公開は東アジア世界での薩摩、琉球、明・清の海域交流をテーマとし、「玉里文庫」を所蔵する鹿児島大学附属図書館と、日本三津として海上交流史上に重要な役割を果たした坊津の貴重な資料を収集されている輝津館との合同企画展として開催します。
本展では、中世後期における島津氏と明・琉球国との貿易、江戸前期における島津氏の琉球王国侵略とその後の薩摩藩の琉球王国や奄美諸島支配、及び琉球王国・奄美諸島と南九州地域との交流に関係する書籍・文書・資料等を展示します。
今回の企画を通して、島津氏の大きな経済的基盤は貿易収入にあった事、南九州地域と琉球王国・奄美諸島との間に活発な交流があった事を示します。

開催期間:平成22年11月6日~28日
開催場所:南さつま市坊津歴史資料センター輝津館 2階展示室

開催期間:平成22年12月3日~19日
開催場所:鹿児島大学附属図書館

講演会

演題:『モノから見た薩摩・坊津の対外交流史―貿易陶磁を中心に―』

司会:日隈 正守(教育学部教授)

講師:橋口 亘(輝津館学芸員)

開催日:平成22年12月5日
開催場所:鹿児島大学附属図書館

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演題:『東アジア世界の海域交流』

講師:徳永 和喜(黎明館学芸課長)

開催日:平成22年12月5日
開催場所:鹿児島大学附属図書館

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シンポジウム

シンポジウムコーディネータ:日隈 正守(教育学部教授)

パネリスト:安藤 保(鹿児島大学名誉教授)、高津 孝(法文学部教授)、徳永 和喜、橋口 亘

開催日:平成22年12月5日
開催場所:鹿児島大学附属図書館

図録

執筆:日隈正守、橋口亘、高津孝、丹羽謙治、内山弘

いままでの貴重書公開展