図書館について

 

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附属図書館長 橋口 知

 前任の鈴木廣志水産学系教授の後任として、本年4月から附属図書館長を拝命いたしました。この場を借りて、まずは就任のご挨拶を申し上げます。附属図書館は歴代館長及び図書館職員の皆様のご尽力、そして活用者としての教職員や学生の方々のご提案等によって常に発展してきております中、微力ではございますが貢献できるよう努めてまいります。
 学生時代や大学病院在職期間は本学桜ヶ丘キャンパスで過ごした私は、桜ヶ丘分館をよく訪れていました。まだ、紙媒体が中心だった昭和の終わりから平成の初めの頃ですので、新着雑誌コーナーや雑誌目録などを活用するためには図書館に自ら足を運ぶ必要があり、図書館は身近な存在でした。次第に文献データベースや電子ジャーナル等が一般的になったことにより、研究室や自宅に居ながら時間を気にすることなく、自分の欲しい情報を得ることができるようになりました。このような社会の変化に即した大学附属施設としての新たな役割を自ら創ることが、附属図書館には常に求められています。
 平成28年採択「国立大学図書館機能の強化と革新に向けて~国立大学図書館協会ビジョン2020~」では、「大学図書館は、今日の社会における知識基盤として、記憶媒体の如何を問わず、知識、情報、データへの障壁なきアクセスを可能にし、それらを活用し、新たな知識、情報、データの生産を促す環境を提供することによって、大学における教育研究の進展とともに社会における知の共有や創出の実現に貢献する」と大学図書館の基本理念を定めています。さらに、知の共有や創出のためのキーワードを「蔵書(を超えた)・場・人材」とし、それぞれを重点領域と位置付けた行動目標が設定されていますので、各大学は自らの役割を考えて具体的に目標達成のための取り組みを進めているところです。
 本学のその取り組みの一つに、学生・教員・図書館職員が鹿児島大学らしいあり方についての検討を重ねて平成30年10月にオープンしたラーニング・コモンズがあります。本年度は学修支援の充実はもとより、学術情報の拠点である図書館ならではの更なる有効活用に向けて検討と実践を行うことにしています。また、専門の研究者のご尽力によって貴重書公開や講演会の継続的な開催など、地域との知の共有の場の役割も果たしています。
 目の前にある課題としては、電子ジャーナルの高騰、学術論文や教育研究情報のオープン化、貴重書の電子化、機関リポジトリのあり方などがあります。このような研究支援における課題には、大学として戦略的な視点をもって取り組む必要があります。図書館だけではなく、関係部署との連携・協働は欠かせませんし、特に電子ジャーナル契約については、他大学・機関の動向にも注目しながらより良い選択ができるように努めます。
 令和元年に本学は創立70周年を迎えます。附属図書館は、鹿児島大学七十年史の編集事業を昨年度から主に担当しています。これまでの歩みを振り返るとともに、学長の掲げる「南九州から世界に羽ばたくグローカル教育研究拠点・鹿児島大学」の附属図書館としての発展を目指します。

令和元年6月