
神をめぐる人々-薩摩藩の学者たち-
神代三陵は日本神話に登場する神々である瓊瓊杵尊(ににぎのみこと)・彦火火出見尊(ひこほほでみのみこと)・鸕鷀草葺不合尊(うがやふきあえずのみこと)の陵墓の総称で現在の鹿児島県に治定(決定すること、落ち着くこと)されています。
鹿児島市立図書館には江戸時代後期の薩摩藩士後醍院真柱(ごだいいんみはしら)が著したこの神代三陵の研究書『神代三陵志』の複数段階にわたる稿本が所蔵されています。本書はそれまでの研究をふまえて三山陵の所在地を考証し、その後の神代三陵の場所決定に大きな影響を与えています。
本展示はまず白尾国柱(しらおくにはしら)ら薩摩藩の学者たちの功績を追いながら、後醍院真柱を学問的に位置付けます。さらに鹿児島の地理的特性や神話・伝承、新田神社(薩摩川内市)・鹿児島神宮(霧島市)などの祭神、また明治政府との関わりなど様々な切り口から神代三陵に焦点を当てるものです。
開催期間:2022(令和4)年11月7日(月)~2022(令和4)年12月9日(金)
開催場所:鹿児島大学附属図書館
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講演会
「新田神社の祭神について」
講師:日隈正守(鹿児島大学教授)
「『神代三陵志』をとりまく世界」
講師:亀井森(鹿児島大学准教授)
開催期間:2022(令和4)年11月26日(土)
開催場所:中央図書館1階ラーニングコモンズ(郡元キャンパス)
図録
亀井森 編
解題執筆者: 小水流一樹, 日隈正守, 丹羽謙治, 亀井森
解題執筆協力者: 岩佐康祐, 大島章太朗, 西薫, 別府ほの美